ちりめんの原料となる生糸は、製糸工場からカセの状態で箱詰めにして送られてきます。
よこ糸に撚りをかける作業。丹後独特の八丁撚糸を使い、水を注ぎながら、糸1メートルあたり3000~4000回の強い撚りをかけて、シボのもとをつくります。
織り上がったちりめんのセリシン(ニカワ質)や汚れを洗い流します。この作業を経てようやく、独特の風合いを持つ純白のやわらかなちりめんとなります。
でき上がった全てのちりめんは、検反機にかけて1反ずつ厳重に検査します。
まず最初に、カセになった生糸をボビン(糸枠)に巻き取ります。この作業が完全でないと、その後の製品の出来上がりにまで影響を及ぼすため、熟練の技術が要求されます。
図案を1mmの方眼にたて糸とよこ糸の織り組織や色分けを考えて書き換える工程です。1mm1目が1本のたて糸とよこ糸を表した細かい作図のことです。
精練が済んだちりめんを水洗い・脱水し、乾燥機にかけます。乾燥方法によってシボや風合いに大きな違いが出るため、ちりめんの種類に応じた最適の方法が採られます。
厳しい検査を受けたちりめんには、合格品は赤色、不合格品は青色で、その結果を表示します。製品には丹後ちりめんの証であるブランドマークを押捺し、市場に送り出します。
たて糸を機械に仕掛けるための準備。ボビン枠に巻かれた120~200本の糸を一度にドラムに巻き取り、さらに男巻きというビームに30~50反分を巻き上げます。
糸を織機に掛けて、織りの作業に入ります。紋ちりめんの場合はここでジャカード機を使い、たて糸とよこ糸で美しい模様を出していきます。
乾燥後のちりめんは幅・長さとも縮んでいるため、これを規定の幅・長さに整えます。
代表的な染色法である手書き友禅をはじめ、型友禅、絞り染め、ろうけつ染めなど、高度な技術を持つ人々の手によって、さまざまな染色が行われています。(写真は浸染)